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2009/09/26第22回ブラチスラヴァ世界絵本原画展(BIB 2009)

BIB 2009開催

 
9月4日、スロヴァキアの首都ブラチスラヴァで、「第22回ブラチスラヴァ世界絵本原画展(BIB 2009)」が開幕しました。BIBは1967年に創設され、以後隔年で開催される世界で最も歴史ある絵本原画のコンクール。BIB2009には、日本の作家9名を含む、37カ国344作家がエントリーし、10月24日まで、市内の会場で2,437点の原画が一般公開されています。


 その開会に先立ち、8月31日から9月2日までの間、各国から参加した国際審査委員9名により、「グランプリ」1名、「金のリンゴ賞」5名、「金牌」5名などの選考が行われ、私も今回その審査委員のひとりとして参加させていただきました。


 BIBの審査は、挙手による多数決などの方法で、数回にわたって候補者を絞り込み、最終的には、作家の受賞歴や地域間のバランスなども考慮して、受賞者が決定されています。歴史ある原画コンクールとはいえ、BIBの主催者から明確な審査基準が示されていないことから、実際の選考に際しては、審査員の間で判断の基準について度々議論されることになりました。その中で興味深かったのは、「出版された本」と「原画」の関係、「子どもの本」に対する作家のスタンス、そして、デジタル作品の評価など。また、原画ではなく複製の展示も多かったことから、原画展示の意味を考えさせられる審査となりました。


 今年のグランプリは、スペインのタシエス・パネッラ。来年から日本で巡回する予定のBIB2009展でも紹介されるのが楽しみです。

(柴田勢津子)

 

今年の審査チーム。右から、審査委員長のアナスタシア・アルヒポーヴァ(ロシア)、インドラ・チャペック(チェコ)、リュボスラウ・パリョ(スロヴァキア)、「グランプリ」のタシエス・パネッラ、アイナール・トゥルコウスキィ(ドイツ)、マルチェッラ・テルッシ(イタリア)。チャペックとは10年前に来日していただいて以来の再会。審査は深夜まで続くこともありました。 



















左:前回のグランプリ受賞者アイナール・トゥルコウスキィ(左)と今回グランプリに輝いたジョセップ・アントニ・タシエス・パネッラ(右)。国立劇場での受賞発表のあと、旧市街広場で。

 右:「ドゥシャン・カーライの超絶絵本とブラチスラヴァの作家たち」展でも紹介するマルチナ・マトロヴィチョヴァーさん。「金のリンゴ賞」受賞は子どもの頃からの夢だったそう。

 

 

 

 

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